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小児泌尿器科

診療科の特徴

小児の腎・尿路疾患および生殖器系疾患が対象です。腎・尿路系の代表的なものは水腎症、多嚢腎、巨大尿管、膀胱尿管逆流、尿管瘤、尿道弁などの先天性疾患です。近年では出生前に胎児超音波検査で見つかる場合も増加してきました。生殖器系疾患の主なものは停留精巣、尿道下裂で乳幼児期に手術を行います。二分脊椎などによる膀胱機能障害についての尿路管理指導は泌尿器科が行っています。小児科、新生児科、小児外科などと密接に連携し診療に当たっています。

スタッフ
小児泌尿器科領域の診療を強化・発展させるため、大阪府立母子保健総合医療センターで泌尿器科主任部長を20年以上務めておられた島田先生に2015年10月から非常勤で外来診療と手術を援助・指導していただいています。常勤スタッフは一般泌尿器科診療と兼任ですが、水谷、宮本が小児泌尿器科外来診療を担当しています。診療担当日は外来診療予定表をご参照ください。

具体的な診療内容
比較的頻度の高い水腎症、膀胱尿管逆流、停留精巣、尿道下裂について説明します。

*先天性水腎症
水腎症は腎盂が拡張した状態をいいます。先天性水腎症の原因は主に2通りに分類されます。一つは尿の通り道が狭いために尿の流れが滞り、腎盂が拡張するもので腎盂尿管移行部狭窄症が代表的です。そのほかに中部尿管狭窄、尿管膀胱移行部狭窄、尿管瘤や尿管異所開口、また尿道弁などの膀胱より末梢の尿路通過障害によっても水腎症は起こります。もう一つは膀胱にたまった尿が尿管から腎盂へ逆流することによって水腎、水尿管を来します。膀胱尿管逆流については次の項目で説明します。
ここでは尿路通過障害の中でも頻度の高い腎盂尿管移行部狭窄症について説明いたします。
腎盂尿管移行部狭窄症による水腎症は生後自然治癒するものが多いため、すべての患児に治療が必要なわけではありません。経過中に徐々に拡張が強くなるときや腎機能が低下したとき、あるいは痛みや嘔吐など症状がある場合は手術(腎盂形成術)の適応があると考えられます・

*膀胱尿管逆流
腎臓で作られた尿は腎盂・尿管を通って膀胱にたまり、尿道から排泄されます。正常ではこの通路は一方通行ですが、尿管と膀胱の接合部が弱い場合は膀胱尿管逆流を起こします。
尿道に狭い部分があると膀胱尿管逆流を増悪させます。
膀胱尿管逆流があると膀胱内に入り込んだ細菌が逆流した尿とともに腎盂まで上がることにより腎盂腎炎となり、高熱が出ます。腎盂腎炎を繰り返すことにより腎機能が低下するので膀胱尿管逆流の治療の目的は腎盂腎炎を起こさないようにすることです。
膀胱尿管逆流は成長とともに自然消失することがあります。消失率は逆流の程度、年齢、性別などによって変わります。自然消失が期待できる場合は経過観察を行います。経過観察中の腎盂腎炎を予防するために抗生物質を飲み続けてもらうことがあります。
自然消失の見込みがない場合や抗生物質で腎盂腎炎を抑えられないときは逆流防止手術を行います

*停留精巣
精巣は最初胎児のおなかの中にありますが、体内での成長とともに陰嚢内に下降してきます。男児の多くでは出生時に精巣は陰嚢内に納まっていますが、予定より早く生まれたり、出生体重が軽かったお子様では生後3~6ヶ月かけて下降することもあります。精巣の下降が途中で止まり陰嚢までおりていない状態を停留精巣といいます。停留精巣を放置すると精子形成が障害され、将来不妊になる可能性が高くなるといわれています。またがんになる確率も高いと報告されているので陰嚢内に精巣を固定する手術が必要です。

*尿道下裂
尿道下裂は尿道の形成が未熟な状態で陰茎(おちんちん)が下向きに屈曲しているためまっすぐに勃起しません。将来、性交渉の妨げになります。外尿道口(尿の出口)が亀頭(おちんちんの先)にないため立位での排尿が困難です。治療方法は手術しかありません。


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